【読者を引きずりこむ世界観の漫画】鋼の錬金術師 感想①
「鋼の錬金術師」ってどんな漫画?
2001年8月号~2010年7月号の間、月刊少年ガンガンに掲載されていた荒川弘の初連載にして出世作。全27巻完結済み。
十数カ国で出版されており、現在までの累計発行部数は6,100万部を記録しスクウェア・エニックス発行のコミックスの最高記録となっている。
あらすじ
錬金術が存在する世界。母親の死を受け入れられなかったエドワード(兄)とアルフォンス(弟)のエルリック兄弟は最大の禁忌である人体錬成を試みてしまう。術は暴走しエドは左足を、アルは全身を持っていかれる。
「返せよ…たった一人の弟なんだよ!」
弟を失い絶望しかけたエドは自ら失った足を止血し、今度は弟を取り戻すために錬成を行う。エドの右腕を代償にアルの魂を鎧に定着させることに成功したが、過ぎた願いの結果は鋼の義手と義足を必要とする体と空っぽの鎧の体だった。
元の体を取り戻すため、国家錬金術師となり大いなる力を持つ賢者の石を求めて二人は後戻りできないよう生家に火をつけて焼き払い旅に出る。
感想
もう4~5周は見返した記憶がある鋼の錬金術師の感想です。(少ないって?)
言うまでもなく名作であり、小中高とアニメや単行本を心待ちにしてきた身としては人生を構成している血肉の一部といっても過言ではない。
連載終了から7年近くたっているわけですがこの2017年の12月にめでたく実写化ということで原画展なども開催され再び盛り上がりを見せているハガレンなのです。(ありがたいね)
私も先日東京ドームシティのGallery AaMoで開催されている鋼の錬金術師展行ってきました。詳しい話はまた別の日に書こうかな。その時買った(というかそれ目当てでも行った)イラスト集を帰宅後広げて見ていたら、ここ最近は全巻通しで見る時間をとっていなかったのもあり当時の気持ちというかハガレンに連なる記憶がバーーッと呼び起されてね…なんなんでしょうねこの胸の疼きは。
大好きだったんですよこの作品のことを本当に。
辛いとき何度も背中を押してもらった気がします。
「立って歩け、前へ進め。あんたには立派な足がついてるじゃないか」
1巻で死んだ恋人を生き返らせるというエセ錬金術師の甘言にだまされ泣き崩れる少女ロゼにかけた言葉です。
この厳しさと力強さと優しさと人間らしい温かさですよね。そして微かに感じられる自嘲ともとれる響きが底から這いあがってきたものの背後にある痛みを連想させる。
過ちだったり悔やんでいる過去など主人公が負の部分を持っているところがダークファンタジーといわれる所以ですかね。主人公が痛みを知っているからこそ本当の強さ、優しさみたいなものがテーマになることが多いし、周りの温かさも際立つような気がします。
好きな作品だからこそ全然語れていない気がします…。また続き書きます。